優柔不断なのがナンであるが、それを我慢すればボーイフレンドとしては最高ではないだろうか。 さて京都の2日目、私は京男2人と食事をした。
そのうちのひとりが、終った後、「よかったら、僕の下宿に遊びに来ない」と誘ってくださったのだ。 この方とは初対面であるが、K大の哲学科を出て、今、著作活動のためにひとり暮らしをしている。
タクシーでさっそくT大寺近くの下宿へお邪魔した。 それは昔懐かしい光景であった。
小さな一軒家を借りているのだが、中は本当に下宿である。 学生が住むように質素で、本が山のようにある。
許しを得てもうひとりの男性と書庫へ入った。 哲学はもちろん、都市学、人類学の本が、ちょっとした本屋さんぐらいある。
むずかしいのばっかり。 「これを全部読んだんですか」「ああ、僕は読むの速いから」もうひとりの京男が、懐かし気に背表紙を読んでいく。
「あ、これ、僕が学生時代、夢中になった本だ」などと手に取るのもいい感じ。 こんなインテリっぽい雰囲気に酔うのは何年ぶりだろうか。

私たち3人は扇風機と蚊取り線香の下、遅くまで話をした。 といっても、私が2人の話を聞くというのが正しい言い方であろうが。
その下宿の主に別れを告げた後は当然、2人で夜道を歩く。 ずっと前からちょっといいナ、と思っている人と京都の街を歩くというのは、最高にロマンティック。
「このへん、僕が学生時代、よく飲みに来たところなんだよ」立ち止まって、彼が言う。 「あのアパートの二階に同級生が住んでいたけど、あいついつたいどうしたんだろう」まるで学生時代に戻ったみたいな感じになるのも、京都ならではである。
なぜなら、この街は街並みがそのまま、と言わないまでも、しっかり残っている。 思い出がちゃんと閉じ込められるようになっている。
私も大昔の恋を思い出し、せつない気分になるのであった。 仕事をしていると、この毛がどっさりしたデブ猫が膝にのってくる。
昼寝をしていると、枕元でごろごろすり寄ってくる。 その暑苦しさといったらない。
こういうことを言うと惚気ているようであるが、うちの夫がスリムで、まあまあの姿カタチで本当によかった。 よそのうちのダンナを見ていると、まだ若いくせにハゲでデブというのがかなりいる。

かなり薄くなった頭の地に汗をだらだら流している太った男の人を見ていると、毎日、本当に暑いですねえ…。